2015年10月09日

リウマチの検査

 リウマチの検査の方法をご紹介します。

 血沈
血液中の赤血球が、試験管の中を一定時間内にどれくらい沈んでいくかを調べます(赤血球沈降速度、赤沈)。これは、リウマチの炎症の度合い(活動性)をみる検査です。正常値は、1時間で男性が10mm以下、女性が20mm以下で、リウマチが悪化するにつれて値が進んでいきます。

 CRP
リウマチによる関節炎の程度を表すCRP(C反応性タンパク)の値を調べます。正常値は0.3mg/dL以下で、炎症が強いと10mg/dLを超えることもあります。

 抗CCP抗体
環状シトルリン化ペプチド(CCP)とよばれる物質に対する抗体です。ごく早期のリウマチでも血液中にみられることから、早期診断に応用されています。この抗体が多くみられる患者さんは関節破壊の進行も早いため、メトトレキサートを始めとする強力な治療を行います。

 リウマトイド因子
リウマチでは、自分のからだの細胞や組織に対する抗体が生み出されます。その一つがリウマトイド因子で、この値が高いとリウマチ反応が陽性とされ、リウマチが疑われます。
ただし、リウマチ患者さんの約75% で陽性ですが、残りの25% は陰性です。また、肝硬変や慢性肝炎、結核のほか、まれに健康な人でも陽性になることもあり、リウマチ診断に絶対的なものではありません。リウマチの活動性の評価に使用されることもあります。

 マトリックスメタロプロテアーゼ3(MMP-3)
関節中の滑膜組織からつくられる酵素で、関節炎がひどくなると、その量はより増加します。リウマチ診断の補助に使われ、また治療薬の効果を調べるのに役立ちます。

 そのほかの検査値
リウマチの活動期には貧血(赤血球の減少)がみられます。また、血清総タンパクとアルブミン値も低下します。反対に、白血球と血小板数は増加し、グロブリン値、アルカリホスファターゼ値が上昇することもあります。

2. 尿検査

リウマチが長く続くと腎臓の機能が悪くなり、尿にタンパクが出ることがあります。尿検査は、薬の副作用や、ほかに発病した病気(合併症)のチェックもできる大切な検査です。

3. 骨や関節の画像検査

X 線検査では、骨が虫食いのように欠けたり(骨びらん)、関節のすき間が狭くなって骨同士がくっつく状態(強直(きょうちょく))などから、リウマチの進行度がわかります。
関節超音波検査は、リウマチの早期診断に使われます。また、個々の関節の炎症の程度を知ることもできます。
CT 検査は、首(頸椎)や太もも(大腿骨頭)の病変、間質性肺炎などをみるのに有効です。
MRI 検査では、骨の中で起こっている炎症や滑膜の増殖の度合い、骨びらんなどが早くからわかります。

詳しくはカテゴリー内のリウマチクリックして下さいね。

 

カテゴリー:リウマチ
タグ:
▲ページトップ